抜毛症
桜が散ったと思ったら、すぐに夏日を
超える日がちらほら出てきました。
湿度も上がり、寝具や衣服を選ぶのが
難しい時期になってきましたね。
身体が暑さに慣れるまでには、10日
から2週間はかかるといわれます。
熱中症の危険があるとき以外は、エア
コンを使うのはすこし待って、身体を
暑さに慣らすのがお薦めです。
汗腺が休眠したままであったり、代謝
が夏仕様に変わりきらないまま真夏に
突入してしまうと、自律神経失調症の
原因にもなります。
雨の季節に入る前に、ぜひ多少は外に
出て、日光を浴びたり、軽く汗をかい
たりしておきましょう。
さて、4月から新生活が始まった方々
にとっては、5月の連休はホッと一息
つくことができるタイミングかもしれ
ません。
また五月病という言葉があるように、
蓄積したストレスが身体にあらわれや
すい時期でもあります。
疲労感が強いときは、たっぷり眠って
休んでください。
休んでも疲れが取れないときは、億劫
でもなんらかの行動をして、ストレス
を発散したほうがいいです。
友人と喋る、カラオケで歌う、趣味に
没頭する、遠出をする、自然が豊かな
ところに行く、良い香りをかぐなどの
ことで、疲労感がスッキリする場合が
あります。
眠れない、食べたくない、意欲がない
などの症状が出ていたら、軽く考えず
に早めに医師に相談してください。
ストレスのあらわれとして近年増えて
いる症状に抜毛症(ばつもうしょう)
というものもあります。
髪の毛やまつ毛などを引き抜くと気持
ち良く感じ、ストレスが軽減するよう
な感覚がすることから、毛を抜く行為
がやめられなくなるというものです。
家族に指摘されても、髪が薄くなって
頭皮が透けてもやめることができず、
自己嫌悪が増したり、カツラが必要に
なってしまうこともあります。
人口の1~2%にみられ、その9割が
女性で、10代で発症することが多い
とされています。
コロナ禍中からさらに増加傾向にある
といわれ、人によっては何十年も続く
こともあるようです。
いまは日常生活に支障がなくとも、家
にいるときに、ふと気がつくと髪の毛
をたくさん抜いている…という方がお
られましたら、もしかしたらリラック
スの仕方やストレスの発散方法、不満
の表現の仕方などを見直す機会が来て
いるのかもしれません。
ためらいなく医師や臨床心理士などの
力も借りて、ご自身が楽に息ができる
方向を探してみてください。
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