月経前症候群(PMS)①
月経のある女性の半数以上が、月経前に
なんらかの不調を感じているそうです。
月経前症候群とは、月経前の3~10日
間続く精神的・身体的症状で、月経が
始まると治まるものをいいます。
症状はさまざまで、イライラ、不安感、
ボーっとする、過食、だるさ、腹痛、
頭痛、むくみ、お腹の張り、胸の張り、
便秘、肌荒れなどがあります。
とくに精神的な症状が強い場合には、
月経前不快気分障害(PMDD)といわ
れるときもあります。
月経前症候群の原因は解明されていませ
んが、月経前に分泌が増加する黄体ホル
モンの影響が考えられています。
黄体ホルモンは、排卵のあと子宮内膜を
厚くし、卵子が受精した場合に、着床し
やすい環境を整える作用があります。
黄体ホルモンが分泌されている月経前は
妊娠初期に似た状態になっているという
ことです。
流産のリスクを抑えるため子宮の動きが
抑制される→直腸の動きも抑制し便秘に
乳腺が発達する→胸の張りに
体温上昇・皮脂量が増加する→肌荒れに
胎児を成長させるエネルギーを摂取しよ
うとする→過食に
ホルモンバランスの激変から自律神経が
乱れる→感情の起伏が大きくなる
などの関連が示唆されています。
妊娠に備えた人体の正常な反応ではあり
ますが、毎月のように疑似妊娠のような
不快な症状に襲われるのは、お仕事にも
差しつかえる可能性もあり、憂鬱なもの
ですね。
イライラして人に当たってしまっても、
すべてはホルモンのなせる業。
あまり自分を責めてはいけません。
対処法や治療については、次回書いてい
きます。
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