腱板断裂
腱板断裂は肩の疾患です。
四十肩に似ていて、腕を挙げると肩が
痛んだり、腕が挙げづらくなることが
あります。
ただし四十肩は放置していても時間を
かけて徐々に治っていくのに対し、腱
板断裂した肩は自然治癒が難しく改善
に手術が必要な場合があります。
肩が上げづらいけれどあまり痛くない
し、四十肩だと思って放置していたら
もっと上げづらくなってきてしまった
…という症状はないでしょうか。
四十肩と腱板断裂の大まかな見分け方
は、四十肩は関節が固まるのに対し、
腱板断裂は固まるわけではないという
ことです。
四十肩は、自分で腕を拳上することも
できないし、他の人が患者さんの腕を
持って持ち上げようとしても、肩が痛
んでできません。
腱板断裂の場合は、自分の筋力で腕を
拳上することはできなくとも、他の人
に腕を持ち上げられるぶんには、痛み
なく動かすことができることが多いの
です。
腱板とは、肩甲骨と上腕の骨を繋いで
いる4つの筋肉の腱の総称です。
腱板は肩関節の可動域の大きさをサポ
ートしていますが、肩甲骨の突起と上
腕骨のあいだに挟まれて繰り返し負荷
を受けています。
そのため、転倒や急に重いものを持っ
たときなどに切れてしまったり、加齢
とともに腱が骨から徐々に剥がれてし
まい、症状が出てくることもあるよう
です。
一般的に腱板断裂は、肩を使うスポー
ツをしている人や、40代以上の男性に
多いといわれています。
筋肉の腱の部分には血管が少なく、傷
ついた部分が自然に再びくっつくこと
は見込めません。
痛みがあまりなく生活に支障が少ない
場合は、保存療法として、腱板断裂を
起こしている筋肉以外の筋肉を使って
肩関節を動かすトレーニングなどを行
ないます。
スポーツを続けたい場合や、痛みなど
生活に支障をきたす要素が大きい場合
は、手術が必要になるようです。
詳しい診断には超音波やMRIなどの
検査が必要です。
疑わしい症状をお持ちの方は、まずは
整形外科にご相談ください。
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