この夏を乗り切る
記録的な猛暑となっています。
熱中症にくれぐれもご注意ください。
環境省が熱中症警戒アラートを発表し
ていますが、これは気温だけでなく、
湿度、直射日光、地面からの輻射熱を
加味した、暑さ指数(WBGT)を指標
としているものです。
同じ気温でも湿度がより高いほうが、
陽射しが強いときのほうが、人体への
負担が大きいと考えられます。
仕事や運動などで、とくに屋外で活動
する必要があるときには、暑さ指数を
踏まえて予定を組まれてみてはいかが
でしょうか。
熱中症に関してもうひとつ重要な要素
は、その人の体調や体質だろうと思い
ます。
熱中症を発症しやすい個人要因には、
・小児
・高齢者
・糖尿病や耐糖能異常がある人
・肥満者
・筋肉が少ない人
・自律神経が不調である人
・暑さに慣れていない人
・飲酒後など脱水状態の人
・喫煙者
などが挙げられます。
脱水になりやすい体質か、皮膚から熱
をうまく放散できるか、ミネラル分が
少ないサラサラの汗をかけているか、
というところが焦点になるようです。
疲れているときや体力が低下している
ときはもちろんリスクが高まります。
寝不足のとき、過労気味のとき、イン
スタント食が続いていたとき、食欲が
なくあまり食べていなかったときなど
は、暑い場所に出ることは極力控えた
ほうが無難かもしれません。
普段から自律神経が乱れやすく、冷え
やほてり、多汗や乏汗、不眠や緊張な
どの症状がある方も、炎天下での無理
はお控えください。
筋肉は、その75%が水でできており、
最大の保水器官といわれています。
そのため、筋肉量が多い人のほうが脱
水になりづらい傾向があります。
スポーツなどで自分より格段に筋肉量
が多い人にペースを合わせないように
しましょう。
東洋医学では、8月8日の立秋までは
夏の土用の時期であり、季節の変わり
目のために体調を崩しやすいといわれ
ています。
暦のうえでは秋が始まるわけで、養生
法も本来ならば夏から秋に切り替えて
いくのですが、まだしばらくは猛暑が
続きそうです。
気候変動により古来から連綿と続いて
きた健康習慣が使いづらくなってきて
いるのに危機感を感じますが、まずは
この夏を乗り切ることです。
冷房をしっかり使い、睡眠と栄養をた
っぷりとる。
こまめな水分・ミネラル補給。
自身の体質を客観的に把握する。
他者に合わせて無理はしない。
この原則を続けながら秋を待ちたいと
思います。
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