太白の効能
ツボの効能シリーズです。
太白(たいはく)は、足の内側にある
ツボです。
指先から踵に向けて足の内側をなぞる
と、親指のつけ根の出っ張りを過ぎた
ところの凹みが太白のツボになってい
ます。
ツボの多くは経絡というエネルギーの
道の上に存在しています。
経脈は12ラインあり、それぞれ体内
で特定の臓腑に繋がっています。
臓腑の状態を最も反映するツボを原穴
(げんけつ)といい、12の経脈に一
つずつあります。
太白は足の太陰脾経という経脈の原穴
です。
脾経の「脾」は消化器系のことです。
もし太白の部分に硬いコリがあったら
食べ過ぎや便秘をあらわしているかも
しれませんし、凹みが深く空虚であれ
ば胃腸の疲れや元気のなさのあらわれ
かもしれません。
胃腸があまり丈夫でない方は、舌の苔
やむくみ具合とともに、太白の状態も
チェックすることで、今日のご自身が
飲食を節制するべきかどうかが測れる
だろうと思います。
また、原穴は古来より高い効果を認め
られた治療点でもあります。
胃腸の具合が良くないときに、太白を
チェックしてみて、硬くなっていたら
指圧、空虚なときはお灸を据えてみる
ものお薦めです。
症状の改善に向けてお腹が動き出し、
グルグルと音がするかもしれません。
東洋医学において「脾」は水分代謝も
担うとされています。
今まさに湿度が最も高い季節を迎えて
いますが、身体の重だるさや低気圧時
の不調などは出ていないでしょうか。
梅雨を健やかに乗り切るためには胃腸
に負担をかけないことが第一です。
脂っこい食べものや冷たい飲みものを
控えるなどのことをしても調子が戻り
づらいときは、太白も試してみてくだ
さい。
このツボは特に、おへそのラインから
上の身体のむくみを改善させる効果が
見込めます。
むくみからくる頭の重さやめまい、息
苦しさ、動悸、飲食の不摂生が原因の
胃腸の不調などに対して効果があると
されています。
身体に溜まった余分な湿気が軟便や尿
として排出されたあとには、スッキリ
した感覚があるはずです。
以前ご紹介した足三里(あしさんり)
や三陰交(さんいんこう)、陰陵泉(
いんりょうせん)などのツボにも湿気
を排出させる効能がありますので太白
とともに使ってみてください。
湿気が苦手な体質の方には厳しい気候
が続きます。
日々の養生にツボの効能をぜひお役立
てください。
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