甲状腺の疾患
朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
昼間との寒暖差で、自律神経への負担
が増す時期です。
季節の変わり目は、たとえ自覚症状が
なくとも、疲れているのだと仮定して
過ごすのがお薦めです。
・睡眠時間を長めにとる
・栄養をしっかりとる
・消化の良いものを食べる
・旬のものを食べる
・身体を冷やさないようにする
・朝、喉が乾燥していたら加湿する
・スマートホンの使用時間を減らす
カゼ、コロナ、インフルエンザなども
流行しているようです。
急速に気温と湿度が低下していくなか
しっかりと免疫力を保って元気に秋を
楽しめるように、ご自愛しつつお過ご
しください。
さて、甲状腺という臓器をご存じでし
ょうか。
のどぼとけの下あたりにある器官で、
全身の新陳代謝を促進させるホルモン
を分泌する役割があります。
自身の免疫が甲状腺を刺激してしまう
ために、甲状腺ホルモンの産生が過剰
になったり低減したりすることがあり
ます。
甲状腺ホルモンが過剰になる疾患では
バセドウ病が有名です。
代謝が異常に高まるため、以下のよう
な症状が出る可能性があります。
・脈が速い
・体重が減る
・手指が震える
・微熱が続く
・汗をかきやすい
・疲れやすい
・イライラし落ち着かない
・よく眠れない
・軟便や下痢
・喉の腫れ
・眼球が出っ張ってくる など
バセドウ病の罹患率は、人口千人あた
り、0.2~3.2人と報告されています。
20~30代の女性に多い病気です。
00人あたり0.2~3.2人と報告されています。20~3
甲状腺ホルモンが減少する疾患では、
橋本病が有名です。
橋本病が進行し、甲状腺機能低下症に
なると、以下のような症状が出る可能
性があります。
・疲れやすい
・無気力になる
・記憶力が低下する
・眠気が強い
・身体が冷える
・全身がむくむ
・体重が増える
・動作がゆっくりになる
・便秘
・声がかすれる
・皮膚が乾燥する など
橋本病(慢性甲状腺炎)は非常に頻度
の高い疾患で、成人女性の10人に1
人、成人男性の40人に1人にみられ
るそうです。
甲状腺機能低下症になるのは橋本病の
うちの4~5人に1人未満で、大部分
の人は甲状腺ホルモンが正常に保たれ
るといいますが、それにしてもすごい
罹患率だと思います。
とくに30~40代の女性に発症する
ことが多いそうです。
当院の患者さんからも、甲状腺に持病
があるというお話しをよく伺うことが
あります。
疲労や不定愁訴だと思ってやり過ごし
ていたり、メンタルの不調や、更年期
の症状などとの見分けが難しかったり
するかもしれません。
甲状腺疾患というめずらしくない病気
があるということをぜひ覚えておいて
いただき、原因不明の体調不良に悩ま
されたときには、内分泌内科などへの
ご相談も考慮されてみてください。
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