神門の効能
ツボの効能シリーズです。
神門(しんもん)は左右の手首にある
ツボです。
手のひら側の手首のシワを小指方向へ
撫でていくと骨のでっぱりに当たって
指が止まる場所、そこから縦に伸びる
スジの内側が神門です。
このツボは手の少陰心経という経脈に
属しています。
心経は心臓に連なるラインのことで、
東洋医学において心臓とは、血液循環
をつかさどるばかりではなく、精神の
働きを統括する臓腑であるとされてい
ます。
つまり感情や理性、思考や記憶などの
脳の機能は、心臓が仕切っていると考
えます。
神門というツボにはこの東洋医学的な
心臓の状態が反映されやすく、心臓に
不調があるときには治療穴として使用
されます。
神門の効能として、以下のような症状
の改善を見込むことができます。
・不安感
・不眠
・夢をたくさん見る
・ささいなことで驚きやすい
・忘れっぽい
・手のひらや足の裏がほてる
・心臓や胃の付近が熱っぽく不快
・動悸
・息切れ
・顔色が青白い
・味覚障害
・各種精神疾患
・各種自律神経疾患
ツボに反応が出ている場合は、押した
ときに軽く響くような感覚があるかも
しれません。
その部位を軽く揉んだり、市販のお灸
をすえたりしてみてください。
症状が重い場合は治療期間も長くなり
ますので、ツボ押しを習慣づけていく
ことが大切です。
また、ぜひ同時に生活習慣の見直しも
行ってみてください。
特にメンタルも含む東洋医学的な心臓
の不調の改善には、血液の不足が大敵
です。
潤沢な血液量を保つために、緑黄色野
菜や、赤身肉・卵などのタンパク質を
継続的にしっかり摂りましょう。
薬膳の考え方では、「養心・安神」の
作用を持つ食材が、不眠や精神不安の
症状に薬効を持ちます。
玄米、全粒粉小麦、牡蠣、アーモンド
、百合根、蓮の実などの漢方食材を、
ツボ押しと並行して食事に取り入れる
のもお薦めですよ。
これから蒸し暑い季節が始まります。
梅雨の日照不足や夏の寝苦しさで、メ
ンタルや自律神経に影響を受ける人は
少なくありません。
厳しい季節を元気に乗り切るために、
東洋医学を活用してみてはいかがでし
ょうか。
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